院長ブログ
歯科医師の使命⑮
入院患者さんと歯科のかかわりのポイントはおおざっぱに言えば2つあります。一つは歯にトラブルが生じ食事に障害が起きてしまった場合です。入院患者さんの場合その病状がどれだけ迅速に改善するかどうかは、点滴などの栄養ではなくいかに早く一般の食事に移行できるかにかかっているそうです。もう一つのポイントは手術前後の口腔ケアです。ご存知のように口の中は管理をおろそかにするとばい菌の供給源となります。例えば重度の歯周病ですと、歯周病菌が歯肉の血管に容易に入り込み血液によって全身に運ばれることが考えられています。つまり大きな手術では身体に大きな傷口を作るわけですから、外部からのばい菌の侵入を防げたとしても自身の口腔内から簡単にばい菌が侵入してくることになります。このことから、手術前後の口腔ケア(特に口腔清掃)は非常に重要だと今では当然のことと認識されています。
もともと栗原市の栗原中央病院では、入院前後の口腔ケアについて写真にあるように栗原市歯科医師会と共同でパンフレットを作成し、入院患者さんに配布することで歯科の受診を勧めていました。また大崎市の大崎市民病院では、これからがん患者さんをはじめ手術をする患者さんにおいては原則として術前に全員歯科を受診するよう勧められることになりました。
歯科医師の使命⑭
先日の2月5日は千葉県千葉市で開催された日本補綴歯科学会東関東支部学術大会に参加してきました。この学会の主体となる大学は明海大学歯学部、日本大学松戸歯学部です。前回の西関東支部とは若干趣は違いますがインプラントを中心としたものとコンピュータ制御の補綴物(かぶせもの)の研究がやはり主力でした。また専門医となるためのプレゼンテーションとして臨床報告(治療の実例の報告)がいくつかありました。私は臨床家ですのでやはり臨床報告を中心に見てきました。
さて、学会と言えば最新の機器や装置、材料が百花繚乱ですが、特に臨床においては基本的な学理に忠実な治療を行ってこそ最新の機材が生きて来ると考えます。最新式の機材や材料があればどんどん病気が治せると思いがちですが、いくら最新式の機材を使ったにしても基本を守らなければそれは高いレベルの治療とは言えません。最新式の機器というのは歯科医師ファーストにできていますから比較的容易に使いこなせるようにできています。しかし逆に基本的な術式をすべて頭に入れて遂行するのは決して容易ではありません。つまりハイレベルの治療とはまずは基本に忠実な治療であり研鑽を積み重ねた熟知と熟練が必要であると思います。
ところで前回の学会の開催地は横浜でしたが、今回は千葉と聞いて『千葉っていったい何があったっけ?』と考えてしまいました。どちらも東京から近く海が見えますがそのネームバリューの差は人口の差だけなのでしょうか?横浜と言えば海と港、異国情緒のイメージで、昔の横浜がらみの歌謡曲なら『よこはま・たそがれ』『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』『横浜イレブン』『恋人も濡れる街角』と一気に出てきます(古い!!それにしても古い!!)。さらにみなとみらい21や横浜中華街、野球では旧横浜ベイスターズ、サッカーでは横浜Fマリノスなどからんだアイテムが目白押しです。
ところが千葉と言えば「なんか歌ある?」、「ディズニーランドって浦安だよね?」、「ロッテって千葉が本拠地だっけ?」、「サッカーチームは…そういえばジェフユナイテッド千葉があったなあ。J1なの?」っていうくらい千葉市の皆さんには申し訳ありませんが印象薄いです…。今回は横浜のみなとみらい21のような思わず唸るような景色もなかったせいか、うっかり千葉市の代表的な風景写真も撮ってきませんでした。すみません。かわりに学会のプログラムの写真を載せております。せめて何かうまいものがほしいですね…。
テニスシーズン開幕
大相撲、新横綱の稀勢の里も昨年まで「ここで勝てば優勝」、「ここで勝てば横綱」という一番をことごとく落としてしまい、何度もガッカリさせられました。やはりグランドスラムで優勝あるいは大相撲で優勝するようなアスリートはここで勝たないと、というときは絶対勝つものなんでしょうね。今年の稀勢の里はその壁を破りやっと流れを引き寄せたということでしょう。
ところでだいぶ前から人が瞬発系の運動するとき、より多くの歯でしっかり強く噛むことでより強い力が出ることがわかっています。毎年瀬峰中学校でおこなっている歯科講話では、このことを話しするためにトップアスリートが強い力を出す瞬間に歯をくいしばってる写真をよく生徒さんたちに供覧します。そのためこのような写真をいつも探しますが、以前ナダルが強烈なサービスをしている写真を見たとき「あっ!?」と驚きました。なんと「口を開いてる!?」のです。とても例外的なのですが中学生にはちゃんと見せて「こういう選手もいるけど…』と話をしてました。
それで現在休業中の女子プロテニスのシャラポワがショットを打つたびに大きな叫び声を上げるので、多くの対戦相手からクレームが出ていました。それに関してある情報番組がプレー中に大声を出すとどうなるかという検証実験をしました。結果は大きな声を出したほうがより強い力が出るということがわかったみたいです。考えてみればナダルって打つたびにいちいち「アーッ!!」、「アーッ!!」と叫びます。そうなんです。アスリートが瞬間的に強い力を出すためには歯を食いしばりますが、口を開けても強い力を出せるのは大きな声を出すからなんだという結論に達し妙に満足してしまいました。まあナダルもフェデラーよりまだまだ若いのでこれからも頑張ってほしいですね。
そういえばコロチキのナダルってなぜその呼び名なんでしょう。相方は西野って普通の名前なんですけど…。
歯科医師の使命⑬
去る1月22日(日)は神奈川県横浜市にある神奈川県歯科医師会館で開催された日本補綴歯科学会西関東支部学術大会に出席してきました。支部学会はその地区にある大学が中心となって発表しますから、全国の大学が総出で参加する春の本大会とは異なり、どちらかと言えばこじんまりとした内輪の学会です。また、本大会の費用も規模も大がかりなものと比べると比較的身近でわかりやすい発表が多い気がします。それぞれの大学によって得意分野がありますから『へーっ。こんなこと研究してんだ!』と感心したり驚いたりすることも多いです。
今の学会ではインプラント(歯の無い顎の骨に人口の歯を埋める治療)全盛ですが、まだまだ取り外しの義歯(入れ歯)のほうが圧倒的に多いので昔ながらの治療方法で入れ歯の研究発表が出てくると『入れ歯って本当に難しいよなあ。』と実感します。また最近の流れとしてかぶせる歯、詰める歯を人の手ではなくパソコンの制御により機械が作る方法が本格化してきています。今回も入れ歯を3Dプリンターが製作する発表がありました(実用化はまだ難しいようですが・・・・)。いわゆるAI(人工知能)の波が我々の領域でも確実に押し寄せてきつつあります。オックスフォード大学によりますとAIの進歩によりいずれ消滅する職業の中に義歯制作技術者がはいってました。しかし我々は患者様の気持ちを重視し痛みを診ますが、これはAIがいかに進歩しようとも凌駕不可能でしょう。人間でなければできない仕事は最後まで残されていますからね。
その大昔、『宇宙家族ロビンソン』というアメリカのテレビ番組でロビンソン一家が購入したお手伝いロボットが一家と暮らすうちに喜びや悲しみを覚え、最後は性能的には不可能なはずの『涙を流す』までになってしまいました。ロボットの売主は仰天して「売った値段では売れない」と言って連れて帰ったという話がありました。もしそんなロボット(AI)が出現したら大したもんですがね。
今年もテレビを見ながらブツブツ……。
さて昨年の流行語大賞候補にも選ばれ、これだけブレイクしてしまうと気になるのはやはり『一発屋』で終わるのでは?という余計なお世話です。そもそもここまで来たのはジャスティン・ビーバーやトランプ次期大統領の孫娘さんの影響も有ったりしてるわけですからこのリバウンドも半端じゃないでしょう。
かつて一発屋と言えば8.6バズーカがいましたが、同じリズムネタの藤崎マーケットの忠告も聞かず、『ラッスン・・』だけに頼ってあっという間に奈落の底に転落してしまいました。同じくアダルトネタで深夜に初めて見たとき、アングラだねえと気にもかけなかったのに、大島優子が待ち受けにするなどあっという間にブレイクした東京エレキテル連合がいました。ネタが100もあると言いながらほとんど長続きせず、今では昨年の瀬峰の桜祭りでしか見れなくなりました。(でもその時瀬峰に来ていたもう一組のお笑いコンビはなんとブレイク前のメイプル超合金でした!!)
この8.6とエレキテルに共通することは、トークネタとMCが全くダメなことでしょう。バラエティに出演したもののコメントできなく司会にふられてもアドリブがきかず、共演者から番組内でそれをいじられるのを何度も見ました。この調子でしたからやがてお呼びがかからなくなったのも当然のような気がします。
で、ピコ太郎はどうかと言えばあまりよく知りませんが、芸歴は結構長いらしく年越しの歌番組ではなんと司会をしてました。しかし雰囲気に気後れすることなく、そこそこのMCでその潜在能力を強く感じさせました。いまでこそ『Mステ』や『ブラタモリ』で業界に確固たる地位を確保しているタモリも、デビュー当時は赤塚不二夫が連れてきた胡散臭い一発芸人でした。ピコ太郎もアルバムとかコンサートとか騒がれていますが、はやく『歌の世界』から足を洗って次の道へ進んだ方が良いようですね。