院長ブログ
追悼 はしだのりひこ氏
先日、はしだのりひこ氏が亡くなりました。音楽の世界には多くの天才が存在しますが、はしだのりひこ氏はまさしくその一人でした。自分が小学校6年の時、ザ・フォーク・クルセイダース(フォークル)の『帰ってきたヨッパライ』が大ヒット。『アングラ』という言葉とともにフォークルは妙な歌を爆発的ヒットさせたことで有名になりました。ただ、これをまねたグループが乱立しましたがウケを狙ったものばかりで長続きせず、逆にフォークルの存在を際立たせることになりました。
コミック調な歌は『コブのない駱駝』くらいまでで、以降社会派の歌も連発。誰も手を出さなかった領域の歌に度肝を抜かされたことを今でも覚えています。
その後メンバーの一人、北山修は繊細で純真な歌を次々と発表し演歌しか知らないわれわれの心を打ちました。北山修のLPレコード(写真)は中学の時頑張って手に入れ、今でも大事に保管しています。その後桑田佳祐もカバーすることになった、北山修ともう一人のメンバー故加藤和彦氏が歌う『あの素晴らしい愛をもう一度』が出た時、3人のメンバーはすでにアングラグループのイメージはなく我々の心を大きく動かすミュージックリーダーとなっていました。
そのフォークルのメンバーの一人だった故はしだのりひこ氏はグループ脱退後「シューベルツ」を立ち上げ『風』等を大ヒットさせました。そして次に、「はしだのりひことクライマックス」というグループを作り『花嫁』が大ヒットしました。その時の自分は中学二年の頃だったと思いますが、日曜の深夜零時から始まる東北放送ラジオの深夜番組『AMO』を毎週聞いていました。この番組は深夜2時まで葉書によるリクエストで邦楽と洋楽のランキングをカウントダウンする番組でした。『花嫁』はしばらくトップを走り続け、午前2時近くにギターのカッティングで始まるイントロがかかると『今週も一位か!』と感嘆しながら寝床に入ったものでした。ちなみにそのころ洋楽で一位をぶっちぎってたのはダニエル・リカーリの『二人の天使』でしたかねえ。
その後クライマックスを解散させたかと思えば「エンドレス」というグループを作りテレビの主題歌などこれまたヒット曲をつくりだしました。かと思えばドラマに出たり、本当に才能があって子どもの時にフォークを聞き始めるきっかけを作ってくれた人でした。もう少し歌う姿を観たかったですね。
歯科医師の使命⑲
さて学会とは日常臨床に行き詰まりそうな時に刺激を求めるには良いところです。「入れ歯よりうまく噛める方法はないのか」とか「こんなに歯を削らなくてもいい方法はないのか」という日常的な事でありながら超難しい問題を根本的に解決することはできませんが、『こうすればもっとうまく行くかもよ』的なことを教えてくれます。なんせその筋の専門家の集まりですから『そんなこと俺でも知ってるさあ』というものもありますが『それはいい考えだ!』と気付かされることばかりです。また会場は岩手や福島、北海道の匂いもしますし日常の臨床からも離れるので学会はプチ・トリップです。
食うか食われるか
先日の連休はとある水族館に行ってきました。私は気仙沼出身ですから海のものはよく目にしてましたし何でも食べますので、『食べられないものはイソギンチャクくらいだ!』と気楽に豪語もしています。ですから何もわざわざ馴染みの水族館に足を運ばなくてもよさそうなものですが、では人はいったいなぜ海水浴など海に引き込まれるのでしょう。もともと地球の生物は海の中で誕生したと言われていますし、人間の胎児は母親のおなかにいるときは羊水に包まれていることから海(水)に対する帰巣本能があるのだろうとも言われています。
ところが最近のある調査によりますと若い人の中で海水浴に行きたがらない人が増えているそうです。その主な理由は『砂が体について洗うのが面倒だ』とか『海水が体につくとべとべとして気持ち悪い』……というのが大勢だそうです。それがよくて海に行くもんじゃあないでしょうかねえ…。それじゃあおいしいものを食べるのに噛むと顎が疲れるから食べたくないという屁理屈に近いですね。
さて、浜育ちの私にも水族館では驚きの連続でした。そもそも刺身はよく食べますが元の魚が泳いでるところはほとんど見たことはありません。ですから目の前をでっかい魚が悠々と泳いでる様を目にし『いつもこれを食ってんのか・・!』と思いながらもその姿に驚かされました。特に凶暴なイメージのサメや三陸沿岸では見られないマンタの迫力には圧倒されました。しかしサメの身は酢味噌で食べると絶妙ですし、その心臓も血みどろですが最強の珍味で、料理として出されるものならぜったい外せません。また気仙沼ですと当然有名なのはフカヒレです。東日本ではサメの中でも特に大きいのはフカと言うそうですが食材としてはまさに高級品です。同じ気仙沼の名産のサンマのように網で焼いて焦げてしまって食べられなくなる尾ヒレとは違いますね。
ところで人食いザメのような恐怖をイメージさせるのはその獰猛な性格もさることながらあのギザギザの歯ですね。実はサメの歯というのはとても固くサメの化石が見つかるときに、ほとんどが歯なのは体の中で最も固いかららしいです。しかも人間もうらやむ一度折れてもツメみたいにまた生えてくるという際限のない代物です。なにしろ人の歯は乳歯が抜ければ永久歯が生えてきますが、永久歯が抜ければもう歯は二度と生えてきません。そこに我々が苦しむ『歯は削ってはならない、抜くのはダメだ』と言うこだわりの根源があります。
いっそのこと我々の歯が長持ちすることを祈って、サメの歯を祀ったお社でも作り患者さんともども拝みましょうかねえ。
もし長い船旅に出るなら
先日仙台の定禅寺ジャズフェスの日に駅前をウロウロしました。周辺では至る所でいろんなグループがライブをしてました。ジャズフェスと言ってもややジャンルが広かったですね。コーラスありロックありでジャズにとらわれない音楽イべントですね。なぜ仙台でジャズなのかはよくわかりませんがジャズが日本の地方都市でクローズアップされることは悪いことではありません。
ジャズはその基礎知識が無くてもいきなり引き込まれる心に響く音楽だと思います。歌詞の内容や音楽の背景など知らなくても『いいものはいい』が通用しますね。私はジャズオタではありませんが、ブルースとかバラードとか言った『どジャズ』が好きです。
昔から、長い船旅に出るとしてもし音楽を3曲持っていくとしたらそのうちの1曲は絶対キャノンボール・アダレイの『枯葉』だと言われてました。確かにこの曲は孤独な長い船旅に耐えれる濃厚なジャズですね。そういえば、かつてあるマスコミが私の尊敬する故大瀧詠一氏に同じ質問したところ、アメリカのヒットチャートの本一冊あればいいと言ったそうです。なんと曲名さえわかれば全てのメロディが思い浮かぶからだということですがさすがですね。
でも船の長旅にたった3曲なんて・・・・ちょっと無理です。せめてジャズのアルバムだったら「デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン Limited Edition」でしょうか。ところで定禅寺と言えば私と同じ世代の男が仙台に帰る気持ちを歌う『哀愁定禅寺』という歌謡曲がありますが、知りませんかね・・・・。
秋の夜長にお酒を飲むときは・・・・
結構前から夜にお酒を飲むときのツマミやテレビを見ながらのおやつとしてよくアーモンドを食べてます。無塩で油不使用のものです。ツマミにしょっぱいものはやめたほうがいいと思ってるうちにアーモンドに落ち着きました。職業柄食べ物についての長所短所をついチェックしますが、アーモンドにはビタミンEが豊富に含まれておりこれが血行をよくし脳梗塞、心筋梗塞の予防に大きく役立つそうです。ある専門のドクターの話ですとアメリカのアーモンド農園で働く農夫の人たちはやたらと若々しい人が多く、どうやら毎日アーモンドを食べてるからだと言ってました。『ホンマかいな?』と半信半疑ですが悪いことではないですね。1日25個程度で良いみたいです。
では肝心の口の中との関係はどうかといえば、歯周病は喫煙と関係していて、喫煙歴が長く重いほど歯周病も重症になりやすいのは有名です。それは喫煙によって歯肉の抹消血管の血流が悪くなり炎症(歯周病)が起きやすくなるからです。逆にアーモンドは血行を良くするわけですから歯肉の炎症はより起きにくくなると言われてます。老けるのは仕方ありませんが、歯周病はもちろん脳梗塞や心筋梗塞は予防できるのでしばらく食べようかと思っています。
ついでにナッツネタをもう一つ。あるところでリキュールを飲んだらあまりに美味しくてなんのお酒かと思ったらヘーゼルナッツのお酒でした。それはイタリアの『フランジェリコ』(写真)と言うお酒で、通販で1本手に入れて今では秘蔵のお酒になっています。アルーコール度は20%で強く何週間かにおちょこで1杯飲む程度で700mlの2322円ですからコスパもまあまあです。
ただ、アーモンドもナッツもアレルギーのある人は注意しましょう。