院長ブログ
春眠暁を覚えず
この前の日曜日は午前中に予定がなかったのでどれだけ寝れるか挑戦しました。1度トイレ休憩はありましたが目が覚めたのはなんとお昼前の11時半ごろ!でした。もっとも寝たのは午前1時頃でしたけど、それでも10時間半は寝たことになります。
昨年の流行語大賞にノミネートされた睡眠負債という言葉があるように、昔から睡眠には様々なことが言われています。夜の睡眠中は水分が不足し血液が濃くなり脳梗塞になりやすくなるので、寝る前には水を飲みましょうというお医者さんがいるかと思えば、睡眠の質を上げるため寝る前に水を飲むのは控えましょうというお医者さんもいます。『どっちやねん!!』と言いながらも脳梗塞や心筋梗塞は怖いので寝る前はある程度飲んで寝ています。
さて、歯科においても睡眠は大きく関わっています。最も大きな問題は睡眠中の歯ぎしりやくいしばりです。人によっては睡眠中に異常な歯ぎしりやくいしばりをします。これが必要以上の半端ない力なものですから、歯は擦り減ったりぐらぐらしだしたりひとたまりもありません。人の眠りが浅い時は歯ぎしりやくいしばりをしやすく、これを抑制することは今のところできないと言われています。しかし睡眠中にナイトガードというマウスピースを装着することによって、歯ぎしりやくいしばりによる歯への悪影響をある程度抑えることはできます。また睡眠時無呼吸症候群という病気があります。これは睡眠中に呼吸が止まってしまうもので、睡眠中に舌が喉の奥に下がることにより呼吸が止まってしまうものです。ひどい人の場合は昼間にいきなり眠りだしたり高血圧、心疾患をおおこしたりします。こういった症状を治療するために医科からの紹介状等により歯科で専用のマウスピースを製作、装着すると舌の沈下を抑え気道を確保することできるようになります。
過去において歯科医師が行うことと言えば歯の機能的な働きを回復させる療法主体でしたが、現在では全身における歯の役割というのがどんどん注目されており、歯科が立つべきポジションが日進月歩で確立されつつあります。
春眠暁を覚えずと言って寝ている場合じゃありませんね。