院長ブログ
無病息災 家内安全 小正月
一昨日は14日で、宮城県地方で言う「どんと祭」でしたので正月飾りを奉納しに瀬峰の八幡神社へ行きました(写真1)。すでに御神火(写真2)が焚かれており正月飾りの紙袋をその中に投げ入れました。この御神火にあたるとその一年は無病息災でいられるとよく言われますが、近年このような焚火を見ないので手のひらを炎にかざしつつ、まじまじと見入ってしまいました。
昔は瀬峰も春になるとよく野焼きが見られましたし、建築中の一軒家のそばで大工さんが廃材を燃やしていたりしていました。プロ野球のキャンプでは折れたバットを燃やしてコーチが暖をとっていたのはよくあった光景です。自分が小学生の頃は教室が薪ストーブでしたので、担任の先生が薪を「くべる」時に見えるゴーゴーとした炎は日常的でした。最近は防災の点からたき火ができないのでしょうね。
さて、一昨日は大学入学共通テストの日でもありました。昨日の新聞に載った国語の問題で白居易の文章についての問題、解答に「水は湿ったところに流れ、火は乾燥したところへと広がるように、性質を同じくするものは互いに求め合うのが自然であるということ。」というのがありました。『わかるような気がする。』と思いつつも、『では自分は水と火のどっちだろう。』と考えて、『いろんなものを燃えつくす火より重力に逆らわず流れが太くなって行く水がいいかもね。』と、共通テストの問題が難しすぎて解答から入って勉強になった小正月でした。
正月年初
新年明けましておめでとうございます。
本年もまさと歯科医院をどうぞよろしくお願いいたします。また、毎度のことですがこんなサイト奥にあるブログまでご覧になっていただいている皆様に感謝申し上げます。
今年は元旦がまさと歯科医院の祝日診療当番日でしたので、お正月はすでに実戦モードでした。そうはいっても、年越しは一通りのルーティーンを実践しました。井岡の統一戦、紅白、ジャニーズときて新年のカウントダウンが終わるとともに、着替えて近くの神社に初詣でに行きました。帰りにおみくじを引いてみましたらなんと第2番の大吉(写真2)。占いとかはまず信じないのですが悪い気はしません。でも一年間これを覚えていることはないでしょうが、おみくじはふつう2~300円が相場と思っていましたから、今回は50円と格安でしたので大吉を連発しているのかもとか、高い方が良い運気のおみくじをもらえるに違いないからこれは希少だとか、しばし考えてしまいました。
それより、自分だけ大吉もらってもねえって感じですけど…。それなら、今年自分にかかわるすべての皆さんが大吉の恩恵にあやかるということで!
日はまた昇る
今日は大みそかです。昼食は年越しそばでした(写真1)。
今年もたくさんの方々のお世話になりました。心より感謝申し上げます。また大変多くの患者様に来院していただきました。精一杯の治療をさせていただきましたが、良い年を迎えていただけますよう心より祈っております。
さて歯科治療は季節には関係なく、年末にちょうど治療が終了される患者様ばかりではないので特に気持ちの起伏はありません。むしろ年末年始の長い休みで治療が途中で中断されるのでペースが乱れます。
お正月のテレビでは年初めを意味するように、よく初日の出の映像が流れます。太陽なんて毎日昇っているし年末だって日は昇るよ、と偏屈なことを考えつつ3日前の朝は朝日が昇るのを眺めておりました(写真2)。歯科治療においては休み明けだから、午前中だから、冬だから、盆暮れだからと言って治療に差があるわけにはいきません。来年も変わらぬたゆまぬ治療を続けてゆきたいという気持ちでおりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
歯科医師の使命㊾
先日、日本補綴歯科学会から学会専門医の認定を更新していただきました(写真)。約4年前にもこのページでご報告しましたように、歯科の各学会では歯科における専門医としての認定を行っています。それには指定学会への参加、学会発表、学会誌への投稿、そのほかの学術活動などの実績を単位として、規定の単位数を取得すれば認定の更新を受けることができます。更新は5年に1度ですのでその間に必要な単位を取得しなければなりません。
さて、この5年間コロナの影響で学会の出席はほぼリモートでした。考えようによってはわざわざ開催地に出向かなくても自宅で参加できますから経費はかからないし、時間の節約になりますから楽といえばたいそう楽です。しかし旅や鉄道が好きな自分としては以前のような珍道中を経験することもないので、かなり欲求不満です。学会でギラギラした他の歯科医師の眼力や、発表に対して容赦のない質問に触れると向学のスイッチが入ります。また学会が大きな会場の場合、各歯科メーカーが広いフロアで様々な新製品を展示しており、試供品やカタログなどもたくさん提供してくれてましたから、新しい製品の風に吹かれることによってテンションのネジはぎりぎりと巻き上げられたものでした。それに大学の同級生や先輩、後輩に久しぶりに会うことも多く、学術的な利益以外の価値は大きいです。
コロナ最盛期のころ全世界でリモートによるビジネスを推奨したことで感染予防にはよかったんでしょうが、同僚と細かいやり取りが即座にできない、親睦が図れない、上司に怒られることがなく張り合いがない、などのネガティブな要素が表に出てきましたが全く同感です。専門医の単位はもらえてもメンタル的な満足感や充実感に乏しい感じです。聖書の「人はパンのみにて生るものにあらず」とかアリストテレスに由来する「人間は社会的動物」という言葉がありますが、物理的な満足だけではなく精神的なそして社会的な満足が大事だということですね。
歯科医療で言えば人を相手にする仕事ですので、患者様の訴えを聞いた瞬間から説明もなく黙々と治療し、終了後「はいこれで」とお返ししたら、いくら完璧な治療でも患者様側にも歯科医師側にも絶対不満足感が残ります。そもそも私の治療スタイルには合いません。
かつて神戸の学会に出席したとき、阪神タイガースの旗だらけのたこ焼き屋でビールを飲みながらたこ焼き食べた時、「こんなうまいもんを阪神ファンは食っているのか!?」と嫉妬したあの普通の生活様式に戻りたいですね。
2022 Final Full Moon
昨日は今年最後の満月でした。スマホの写真ではきれいには撮れませんでしたが、肉眼では鮮やかな光を放ち右上に火星がお供で光ってました。庭に出るとあたりは暗いのですが、強い月の光で地面に自分の影ができるほどでした。
こんな夜はキツネが人をだましに来そうですが、何の気配もありませんでした。時々夜に病院の駐車場付近をキツネが歩いてるところを見かけますが、目と目が合ったりして「おっ、キツネだ。こっち来い。」と呟いても、「ハァ?」って感じでシカトされどこかへ消えてしまいます。
月の光には何か強い力が含まれているのでしょうか。超古いところでは「月光仮面」や「忍者部隊月光」などのヒーローがいました。人が満月の夜にオオカミになってしまい月に向かってほえる人狼伝説も有名です。そういえばマイケル・ジャクソンのMV「スリラー」にもそんなシーンがありましたね。でもベートーベンのソナタ「月光」を聞くとやはり強い力より、切なさの方が月の光のイメージですね。
そこで昨夜のような澄みきった夜の月の光に接してもう一つ思い浮かべるのは、中島敦氏が書いた短編小説「山月記」です。中国の才能ある詩人の心に虎が宿り、体まで虎に化身してしまう奇異な物語です。「山月記」と言っても小説の中で「月」の文脈はあまりないのですが、虎に化身した主人公が最後に朝の残月に向かって咆哮(ほえる)するところが切なくて印象的です。
でも、世代的にはやっぱり「太陽にほえろ」かなあ。