院長ブログ
歯科医師の使命(56)
7月6日と7日は千葉県千葉市の幕張メッセで開催されました日本補綴歯科学会に参加してきました。昨年横浜で開催されました日本国際歯科学会以来の大きな学会でしたので、どれだけ多くの会場を回れるかで頭を悩ませていました。というのもこれまでは補綴学会と言えばリモートで口演を聞くだけでしたので、今回は会場の雰囲気が味わえ、メーカーの新商品展示を手に取って堪能し、知ってる先生とも再会できるという心躍るイベントでした。
補綴歯科学というのは失った歯や顎をどのように再構成、再構築するかということを追求する分野です。最近は生成AIをはじめITの進出が著しくなってきました。これまで歯の型を採って歯科技工士さんの老練な技術力により手作業で製作していた義歯や冠(かぶせ物)は、今では光で読み取りパソコンがデータを組み立て、3Dプリンターなどで製作する、という方向に向かっています。もちろんまだまだこれまでのやり方が主流ですが、やがてそれらの機器を制御するのが歯科技工士さんの仕事になってくるのは間違いないでしょう。学生時代実習で銀歯や入れ歯をモーターで削って作ってましたがまたまた隔世の感を味あわされましたね。
歯科医師の使命(55)
26日の日曜日には学術研修を受けに東京に行ってきました。
健康保険の仕組みは2年に一度変わりますが、今年はその年になっており6月から大幅に変わります。改定にあたって保険医は保険診療するにあたりさまざまな設備や他の医療機関との連携、診療内容の実績、学術講演の受講歴など届け出なければなりません。つまり自分が新しい保険診療をしたい場合があれば届けなければなりません。それにはいくつかのテーマに関して研修を受けないといけないため、今回のような研修会に出席することになりました。講師の先生は明海大学名誉教授の坂下英明先生と日本有病者歯科医療学会常任理事の高山史年先生(写真)で12:00から16:00までの長時間研修でした。
単一の研修会はリモートでもやっていますが、今回はテーマが多すぎていっぺんにやってくれる機会が他にないためわざわざ東京まで出てきたわけです。会場はお茶の水と言うところで、近所には東京医科歯科大学、日大歯学部、順天堂大学など医科歯科系の大学が林立し、お茶の水女子大もある学園地域です。
と言いながら会場周辺に実はギターの専門店もいっぱい並んでいます(写真)。ギターはたまに弾きますが、そこにはアコギもエレキもウクレレも中古もギターケースも絶対選べないくらいの品数がありました。この辺に立っていれば有名なギタリストに出会えるかと思いきや、ブレイクを夢見る路上パフォーマーさんや記念撮影するインバウンドさんたちでいっぱいでした。
さて12:00から研修なので楽器屋隣のそば屋さんでざるそばをいただきましたが、こぼしたネギがなんとハート形(写真)。いくらAEDの研修も有るとはいえ「これはきっと今日何かいいことがある!」と勇んで参加した研修会でしたが内容が濃すぎて、眠くならないようにこらえながら、「Aれ?Eこと、Dて来ないけど---。」の4時間でした。
ポイント vs. 値引き
最近携帯を替えました。これまで使っていた端末は8年以上前のもので、再三お話ししておりますが冬だとバッテリーが夜寝ている間しょっちゅう100%から1%になっていました。それ以外にも時代の流れに対応しなくなってきていましたので諦めて買い替えました。その際、携帯でいろいろな支払いができるようにカードなどの設定をするのが以前とは違いました(写真:楽天カードサイトより)。いまは小銭はどこでも嫌われ、キャッシュレスへと誘導されていますしね。
クレジットカード、プリペイド、ペイペイなどどれを使っても現金に触れることが無くなってきました。そこで必ず出現するのは「ポイント」です。ある意味このポイントをいかに高割合で獲得するか、が買い物の必須作業となり獲得せんがためにどんどんカードの使用率が高くなりキャッシュレスへと突き進んでいるわけです。
さてよくお店で買い物するとき、「ポイントにしますか、値引きにしますか?」ときかれます。ある情報番組の話ですとなぜか日本人はポイントを選ぶパターンが多いらしいですが、私はもう絶対値引きですね。
お店にとってはお客さんにポイントを選んでもらうほうが利益が高いようです。たとえば同じ1%では、値引きしないでポイントにした方が売り上げを減らさず確保できますし、ポイントはちゃんと後で最後まで使うかどうかは不確定ですから、1%値引きした場合より値引き相当分が1%以下で済むポイントの方がいいわけです。以前テレホンカードというのが一世を風靡し、これも小銭が不要なアイテムですがまだ電話使っていないのに電話会社には事前に収入が入る。その間にそのお金を運用すれば利息も入る。まして紛失したりカードの存在を忘れれば、使わないこともあるので収入が残る。このプリペイドカードの理屈からわかるように、いつ使うかわれるかわからないポイントのほうがお店にとって損失が少なくなるわけです。 もちろん買う方にとっては逆に値引きがお得になるわけです。
またポイントをいっぱいためましょ、とせっせと長期間我慢していると今はインフレで買った当時のポイントでは物価が上がっていますので同じものは買えなくなってしまいます。ですから私は値引き派ですし、最近ポイントは早めに使うことにしています。
ところで携帯にカードのアプリを出す時に、今の時代は顔認証がメインですが自分のは一世代前の格安携帯なのでいまだにTouch IDでの指紋が頼りです。しかし何回設定しても私の指紋を携帯が認識してくれません。自分の親指をじっと見ますといくら職業柄と言っても親指の腹の部分はガサガサでたしかに指紋は消滅?気味でした。昔、泥棒は鑑識を困らせ捕まらないように指紋を自分で削って平坦にしてました。
「俺の指紋にゃ泥棒並みにIDが無い…。」ようなので、I(いい)D(dentist : 歯医者)になるしかないですね。
桜 vs. 杉
7日の日曜日は桜がほぼ満開の仙台にある錦町公園に行きました(写真)。桜を見に行ったわけではなく、なんとなく錦町公園に行ったら桜が満開でした。天気も良く暖かかったのでセーターにジャンパーで歩いていくうちにシャツ一枚で腕まくりするくらいでした。公園内は家族連れやインバウンドの皆さんで賑やかでした。午前中で子供が多かったせいか酒盛りをしているグループはなく、割と健全なお弁当やドリンクでお花見を満喫しているようでした。桜は年に一回のたった1週間だけ脚光を浴びるだけなのに、どうして日本人の気持ちを惹きつけるのでしょう。
逆に困った木は杉です。元々アレルギーの少ない自分でしたが、先月、目頭にゴミが入ったかなと思い、こすっているうちに逆の目も同じようになり、一日中擦ってました。そしたら翌日も同じ状況でしかも熱はないのにくしゃみと鼻水がやたら出始めました。「もしかしてこれは『カ・フ・ン・ショ・ウ』?」
病院には行ってませんが、今は収まったものの可能性は高いです。花粉症は花粉の被曝の量が一定量を超えると発症するとも言われてますので、「ついに越したか---。」って感じです。
人が集まる「桜」と避けられる「杉」ですが、歌詞検索で「桜」を含む曲名は1000曲以上あるのに「杉」だと50曲前後です。花のパフォーマンスの威力が大きいのでしょうかね。
杉は太平洋戦争後、政府が復興のために成長が早い建材だからと言って植林しまくったという経緯があるようです。もちろん戦火で木が無くなってしまったのは大変でしたが、植えスギにもデメリットがあったということでしょうか。スギたるは及ばざるが如しですかね。
歯科医師の使命(54)
昨年5月より瀬峰にあります介護老人保健施設 藤の里様の歯科協力医を拝任致しました(写真:撮影は昨年6月)。入所されている皆さんの歯科治療と口腔保健、健康管理などを任されており、往診は毎月2回第2、4金曜日の午後に行なっております。
3月29日はその藤の里様の施設内で勉強会の講師をしました。時間は夕方5時半から約1時間で、色々な職種でお忙しい中30名以上のスタッフさんにお集まりいただきました。講演の演題は「要介護者の口腔ケアとその周辺」です(写真)。
主な内容は①歯の病気、②歯の役割、③歯と高齢者、④誤嚥性肺炎についてとその予防、⑤専門的口腔ケアに使用するツール、⑥口腔ケアの実践、⑦口腔ケアの問題点、というものでパソコンとプロジェクターを用いプレゼンテーションしました。みなさん真剣な表情で集中されていましたので、緊張しながらお話しさせていただきました。
しかし、自分としてはしょっちゅう往診に来て勝手知ったる藤の里様ですから、段々言いたいことを次から次と口走ってしまったようです。ですから今回初めてお顔を拝見するスタッフさんもたくさんいらっしゃったので、引かれているのが手に取るように感じ『またやっちまったか---。』と終了後自己嫌悪にハマった1時間でした。