院長ブログ
名月三景
今夜の月は中秋の名月でした。陰暦では7、8、9月が秋でその真ん中の8月15日に見る月が一番美しいということらしいです。陽暦では9月の半ばころとなり今年は今日でした。ただ満月というわけではないみたいです。1枚目の写真は今日の診療後、病院付近で撮影した月です。朝の天気予報通り雲がかかっていたのと、スマホの写真のためちょっとしょぼいですね。しかし肉眼で見ると涼感あふれる透き通った明るさが初秋を実感させます。蒸し暑さがなくなって名月が出てきますから月のイメージはやはり秋ですね。また昔祖母がお月見だと言って今の時期にススキに団子を添えて、みんなで月を眺めたことを覚えていますしね。
2枚目の写真はくりこま高原駅そばにあるエポカ21の建物の四角い隙間から見えた名月です。『こんな風に月が見えるのか!』と驚嘆しつつ、葛飾北斎の『富嶽三十六景』(太宰治の小説ではありません)に描かれている絵には、必ずどこかに富士山が描かれていたのを思い出しました。
月といえばいつも思い浮かべるのが映画『ティファニーで朝食を』のテーマ曲『ムーンリバー』です。高校のころは最も好きな映画音楽でした。その頃はてっきり月にある川をイメージしたものだと思い込み、『なんて幻想的なんだ!』と感動してましたが、実は作詞者の生家のそばにある川のことだそうです。その後アンディウィリアムスがヒットさせてくれましたが、オリジナルサウンドトラックのコーラスはこの年になっても最も好きな混声コーラスです。
本当に川でもありそうな月はいつでも抒情的、哀愁的、おとぎ話的ですね。それこそ太宰治の『富嶽百景』には「富士には月見草がよく似合う。」という有名なくだりがありますが、さしずめ「ウサギが餅つく月にはススキがよく似合う。」…でしょうね。(写真3枚目)
遭遇! でも今度は…。
8月25日は仕事関連で東京に行ってきました。そろそろ帰る時間も近い午後8時ごろ、中央線沿いの暗い歩道を歩いていたところ…。
見たんです。クマではありません。沿道にはスマホを持った老若男女がかたまっており、『ポケモンかいな。』と思って通り過ぎようとしたら、その中に『24時間テレビ』のおそろいのTシャツを着た人たちとテレビカメラを持った一団がいました。『おお!これはもしかして24時間テレビで、今の時間だと駅伝ランナーのいとうあさこさんがここを通るの??』と思い、ちょっとだけ待っててみようと思い立ち止まりました。まさかと思いつつスマホのカメラをスタンバイしていたところ、警備員とカメラを先頭に、数人の伴奏ランナーに囲まれていとうあさこさんが目の前を通過しました。あさこさんは無我夢中、朦朧とした感じで走り去っていきました。いくら芸人さんでもきついだろうなあ、でも武道館までもう少しだな、と思いながら見送ったものの、当日武道館では柔道の世界選手権が開催されているため今年のゴールはもっと遠い国技館だと後で知ってまたまたびっくりしました。
もう一つの遭遇(というほどではないですが)は、その武道館で行われている世界柔道のことです。今回は阿部一二三選手が敗れたり、カナダ国籍の出口クリスタ選手が優勝したりとドラマティックな試合が多かったですが、やはり日本のエース大野将平選手はすごかったですね。決勝までオール一本勝ちで見事優勝。しかし大野選手のもう一つの見るべきところはその礼儀。道徳の教科書にも載っている彼の礼です。勝った後も相手に対して敬意を払い決してガッツポーズなどはせず深々と礼をし、畳を降りるまでは喜びを表さない姿は誰が見ても立派だと感じるでしょう。リオ五輪に続き今回も彼の優勝と礼を重んじる姿に遭遇し、『いやあ、すげえなー。』とまたまた感動しました。
歯科医師においても治療は患者さん主体で、全ての患者さんに対して敬意を払い最善の治療を最良の方法で、そして自分のコンディションとメンタルも常に平静の状態で臨まなければならないと痛感させられた時間でした。
よく見えなかったべあ
それにしてもホントにクマだったのかなあ…。
1票を笑うものは‥
7月21日は参議院議員選挙の投票に行ってきました。選挙といえばたった1票で当落が決まるケースは極めて希で、自分1人くらい行かなくてもと思いがちですが、もともと大事な参政権ですし結果が思ったものと違った時に「行けばよかった…。」と思いたくはありませんのでいつも投票には行きます。ところが今回の投票率はわずか48.2%だったそうです。2人に1人も行かなかったことになります。ちょっと前まではトレンドだった10代の投票率に至っては31.2%で前回の選挙の時と比べるとなんと15ポイントも下がったようです。選挙先進国スウェーデンでは若者の投票率は80%以上で、もともと小中学校での選挙教育がしっかりしており校内での政党活動も認められているそうです。その辺が違うんでしょうね。
逆に、いまEU離脱でもめてる英国では、残留か離脱かを決める国民投票の時、僅差で離脱が上回りましたが、若者の75%は残留を望んでいたのに(高齢者では離脱派が多数)、若者の投票率があまりに低かったため離脱に決まったらしいです。これからの若い世代の意思ではなく、高齢世代が国の将来を決めるのもどうなんでしょうね。選挙の1票、自分1人くらいというのはやっぱり怖いです。
このようなことは歯でも言えます。成人では親知らずは別として歯は全部で28本あります。これだと「1本ぐらいむし歯になってもまあいっか…」と思うかもしれませんが、歯は1本失えば様々な点で不都合が生じます。究極は1本だけ残ってた歯が抜けて総入れ歯になるときは 1-1=0ではなく-100くらいのビハインドではないでしょうか。英国のEU離脱も残留もメリットとデメリットがあるということですが、歯を失えばデメリットしかないと思います。1本を笑うものは…ですね。
同級生です。
カンフーの出演メンバーは私とマッチョ系の空手部、野球部、バレー部のクラスメート計4人でした。前日まで猛練習を積み重ね、いかにエアーで殴ったり蹴ったりしているかのように見せるか、そのスピードと迫力に加えヌンチャクの見せ場も完ぺきでした。ところが本番では一発目で野球部のメンバーを本当に殴ってしまい、おかげで『うおー!!ほんとに殴ってる!!』と会場全体がいきなり盛り上がり、その後のパフォーマンスもうまくいき、大歓声を受けつつ終わりました。つぎに弘明君が出てきたわけですが、踊るだけですので手拍子してまあこんな感じかなあ的な、カンフー組は興奮冷めやらずあまり眼中にありませんでした。そして先生方による審査結果で18組中3位となって賞品をいただきみんなでガッツポーズしました。
さて、舞台発表終了後に役員が観客の感想を聞いて回ったところ、『ブルースリーすごかったなー!!』と誰もが喜んでくれてたみたいですが、実はそれはほとんど男子生徒で女子高生はみんな『西城秀樹をやった人良かったー!!』と言ってたらしいです。これを聞いてクラスのみんなは『え?なんで?踊っただけだろ?』とびっくり。そうなんです。当時からイケメンの彼には芸能の才能があったのです。
その後卒業してから弘明君と予備校の廊下でばったり出会い、『おー、ひろあぎ!』『おー、まさど!』(気仙沼地方では名前はよく濁音で呼びます)、と健闘を誓い合った時が二人で会った最後でしたね。思えばその時までは対等だったのです。大学も卒業したある日、テレビで仮面ライダー役で弘明君を見たときは、まさか二枚目役で芸能界に入ってたなんてと度肝を抜かれました。その後の活躍はご存じのとおりです。白い巨塔の財前五郎、必殺仕事人の鍛冶屋の政、NHK大河ドラマ等々。先日は珍しくバラエティに出演してましたが、MCに突っ込まれ『バラエティは慣れてないんだから・・(照笑)』と二枚目役に徹していましたが、高校の放課後におかしなことばっかり言ってた弘明君ならむしろ十分バラエティでも通用しそうですがね。みなさん応援してください。