院長ブログ
歯科医師の使命㉚
今日は敬老の日で祝日ですが、栗原市の祝日当番医となってますので、朝9時から午後5時まで診療体制をとっていました。
何名かの患者様が急患で来院しましたが、大きなトラブルもなく休日の急患対応の役目を果たすことができました。栗原市では栗原市歯科医師会の会員が年間の休日に順番で当番医となって休日診療にあたっております。ただ栗原市歯科医師会の会員の中には日曜診療している歯科医院がありますので、原則として市が指定する日曜日以外の祝日、お盆、年末年始に休日診療が実施されます。
我々開業医が休診する日については各個人に任されているためどの日を診療日、休診日にするかは全く自由ですが、全国的にみてもやはり官公庁同様日曜日、祝日、お盆、年末年始は休診にする医院が圧倒的です。しかし病気は時と場所を選びませんから地域医療における開業医の役割を考えた場合、通常の休日でも何らかの対応をするのは当然ですね。栗原市は県内でも広域の自治体ですが一年中必ずどこかの歯科医院は診療しております。しかしながら各自治体によっては休日診療の実施日は異なる場合がありますので、もし休日にお口の中に異変が生じた場合は、新聞などで確認の上各歯科医院に連絡していただければよいと思います。
名月三景
今夜の月は中秋の名月でした。陰暦では7、8、9月が秋でその真ん中の8月15日に見る月が一番美しいということらしいです。陽暦では9月の半ばころとなり今年は今日でした。ただ満月というわけではないみたいです。1枚目の写真は今日の診療後、病院付近で撮影した月です。朝の天気予報通り雲がかかっていたのと、スマホの写真のためちょっとしょぼいですね。しかし肉眼で見ると涼感あふれる透き通った明るさが初秋を実感させます。蒸し暑さがなくなって名月が出てきますから月のイメージはやはり秋ですね。また昔祖母がお月見だと言って今の時期にススキに団子を添えて、みんなで月を眺めたことを覚えていますしね。
2枚目の写真はくりこま高原駅そばにあるエポカ21の建物の四角い隙間から見えた名月です。『こんな風に月が見えるのか!』と驚嘆しつつ、葛飾北斎の『富嶽三十六景』(太宰治の小説ではありません)に描かれている絵には、必ずどこかに富士山が描かれていたのを思い出しました。
月といえばいつも思い浮かべるのが映画『ティファニーで朝食を』のテーマ曲『ムーンリバー』です。高校のころは最も好きな映画音楽でした。その頃はてっきり月にある川をイメージしたものだと思い込み、『なんて幻想的なんだ!』と感動してましたが、実は作詞者の生家のそばにある川のことだそうです。その後アンディウィリアムスがヒットさせてくれましたが、オリジナルサウンドトラックのコーラスはこの年になっても最も好きな混声コーラスです。
本当に川でもありそうな月はいつでも抒情的、哀愁的、おとぎ話的ですね。それこそ太宰治の『富嶽百景』には「富士には月見草がよく似合う。」という有名なくだりがありますが、さしずめ「ウサギが餅つく月にはススキがよく似合う。」…でしょうね。(写真3枚目)
遭遇! でも今度は…。
8月25日は仕事関連で東京に行ってきました。そろそろ帰る時間も近い午後8時ごろ、中央線沿いの暗い歩道を歩いていたところ…。
見たんです。クマではありません。沿道にはスマホを持った老若男女がかたまっており、『ポケモンかいな。』と思って通り過ぎようとしたら、その中に『24時間テレビ』のおそろいのTシャツを着た人たちとテレビカメラを持った一団がいました。『おお!これはもしかして24時間テレビで、今の時間だと駅伝ランナーのいとうあさこさんがここを通るの??』と思い、ちょっとだけ待っててみようと思い立ち止まりました。まさかと思いつつスマホのカメラをスタンバイしていたところ、警備員とカメラを先頭に、数人の伴奏ランナーに囲まれていとうあさこさんが目の前を通過しました。あさこさんは無我夢中、朦朧とした感じで走り去っていきました。いくら芸人さんでもきついだろうなあ、でも武道館までもう少しだな、と思いながら見送ったものの、当日武道館では柔道の世界選手権が開催されているため今年のゴールはもっと遠い国技館だと後で知ってまたまたびっくりしました。
もう一つの遭遇(というほどではないですが)は、その武道館で行われている世界柔道のことです。今回は阿部一二三選手が敗れたり、カナダ国籍の出口クリスタ選手が優勝したりとドラマティックな試合が多かったですが、やはり日本のエース大野将平選手はすごかったですね。決勝までオール一本勝ちで見事優勝。しかし大野選手のもう一つの見るべきところはその礼儀。道徳の教科書にも載っている彼の礼です。勝った後も相手に対して敬意を払い決してガッツポーズなどはせず深々と礼をし、畳を降りるまでは喜びを表さない姿は誰が見ても立派だと感じるでしょう。リオ五輪に続き今回も彼の優勝と礼を重んじる姿に遭遇し、『いやあ、すげえなー。』とまたまた感動しました。
歯科医師においても治療は患者さん主体で、全ての患者さんに対して敬意を払い最善の治療を最良の方法で、そして自分のコンディションとメンタルも常に平静の状態で臨まなければならないと痛感させられた時間でした。
よく見えなかったべあ
それにしてもホントにクマだったのかなあ…。
1票を笑うものは‥
7月21日は参議院議員選挙の投票に行ってきました。選挙といえばたった1票で当落が決まるケースは極めて希で、自分1人くらい行かなくてもと思いがちですが、もともと大事な参政権ですし結果が思ったものと違った時に「行けばよかった…。」と思いたくはありませんのでいつも投票には行きます。ところが今回の投票率はわずか48.2%だったそうです。2人に1人も行かなかったことになります。ちょっと前まではトレンドだった10代の投票率に至っては31.2%で前回の選挙の時と比べるとなんと15ポイントも下がったようです。選挙先進国スウェーデンでは若者の投票率は80%以上で、もともと小中学校での選挙教育がしっかりしており校内での政党活動も認められているそうです。その辺が違うんでしょうね。
逆に、いまEU離脱でもめてる英国では、残留か離脱かを決める国民投票の時、僅差で離脱が上回りましたが、若者の75%は残留を望んでいたのに(高齢者では離脱派が多数)、若者の投票率があまりに低かったため離脱に決まったらしいです。これからの若い世代の意思ではなく、高齢世代が国の将来を決めるのもどうなんでしょうね。選挙の1票、自分1人くらいというのはやっぱり怖いです。
このようなことは歯でも言えます。成人では親知らずは別として歯は全部で28本あります。これだと「1本ぐらいむし歯になってもまあいっか…」と思うかもしれませんが、歯は1本失えば様々な点で不都合が生じます。究極は1本だけ残ってた歯が抜けて総入れ歯になるときは 1-1=0ではなく-100くらいのビハインドではないでしょうか。英国のEU離脱も残留もメリットとデメリットがあるということですが、歯を失えばデメリットしかないと思います。1本を笑うものは…ですね。