院長ブログ
遭遇! でも今度は…。
8月25日は仕事関連で東京に行ってきました。そろそろ帰る時間も近い午後8時ごろ、中央線沿いの暗い歩道を歩いていたところ…。
見たんです。クマではありません。沿道にはスマホを持った老若男女がかたまっており、『ポケモンかいな。』と思って通り過ぎようとしたら、その中に『24時間テレビ』のおそろいのTシャツを着た人たちとテレビカメラを持った一団がいました。『おお!これはもしかして24時間テレビで、今の時間だと駅伝ランナーのいとうあさこさんがここを通るの??』と思い、ちょっとだけ待っててみようと思い立ち止まりました。まさかと思いつつスマホのカメラをスタンバイしていたところ、警備員とカメラを先頭に、数人の伴奏ランナーに囲まれていとうあさこさんが目の前を通過しました。あさこさんは無我夢中、朦朧とした感じで走り去っていきました。いくら芸人さんでもきついだろうなあ、でも武道館までもう少しだな、と思いながら見送ったものの、当日武道館では柔道の世界選手権が開催されているため今年のゴールはもっと遠い国技館だと後で知ってまたまたびっくりしました。
もう一つの遭遇(というほどではないですが)は、その武道館で行われている世界柔道のことです。今回は阿部一二三選手が敗れたり、カナダ国籍の出口クリスタ選手が優勝したりとドラマティックな試合が多かったですが、やはり日本のエース大野将平選手はすごかったですね。決勝までオール一本勝ちで見事優勝。しかし大野選手のもう一つの見るべきところはその礼儀。道徳の教科書にも載っている彼の礼です。勝った後も相手に対して敬意を払い決してガッツポーズなどはせず深々と礼をし、畳を降りるまでは喜びを表さない姿は誰が見ても立派だと感じるでしょう。リオ五輪に続き今回も彼の優勝と礼を重んじる姿に遭遇し、『いやあ、すげえなー。』とまたまた感動しました。
歯科医師においても治療は患者さん主体で、全ての患者さんに対して敬意を払い最善の治療を最良の方法で、そして自分のコンディションとメンタルも常に平静の状態で臨まなければならないと痛感させられた時間でした。
よく見えなかったべあ
それにしてもホントにクマだったのかなあ…。
1票を笑うものは‥
7月21日は参議院議員選挙の投票に行ってきました。選挙といえばたった1票で当落が決まるケースは極めて希で、自分1人くらい行かなくてもと思いがちですが、もともと大事な参政権ですし結果が思ったものと違った時に「行けばよかった…。」と思いたくはありませんのでいつも投票には行きます。ところが今回の投票率はわずか48.2%だったそうです。2人に1人も行かなかったことになります。ちょっと前まではトレンドだった10代の投票率に至っては31.2%で前回の選挙の時と比べるとなんと15ポイントも下がったようです。選挙先進国スウェーデンでは若者の投票率は80%以上で、もともと小中学校での選挙教育がしっかりしており校内での政党活動も認められているそうです。その辺が違うんでしょうね。
逆に、いまEU離脱でもめてる英国では、残留か離脱かを決める国民投票の時、僅差で離脱が上回りましたが、若者の75%は残留を望んでいたのに(高齢者では離脱派が多数)、若者の投票率があまりに低かったため離脱に決まったらしいです。これからの若い世代の意思ではなく、高齢世代が国の将来を決めるのもどうなんでしょうね。選挙の1票、自分1人くらいというのはやっぱり怖いです。
このようなことは歯でも言えます。成人では親知らずは別として歯は全部で28本あります。これだと「1本ぐらいむし歯になってもまあいっか…」と思うかもしれませんが、歯は1本失えば様々な点で不都合が生じます。究極は1本だけ残ってた歯が抜けて総入れ歯になるときは 1-1=0ではなく-100くらいのビハインドではないでしょうか。英国のEU離脱も残留もメリットとデメリットがあるということですが、歯を失えばデメリットしかないと思います。1本を笑うものは…ですね。
同級生です。
カンフーの出演メンバーは私とマッチョ系の空手部、野球部、バレー部のクラスメート計4人でした。前日まで猛練習を積み重ね、いかにエアーで殴ったり蹴ったりしているかのように見せるか、そのスピードと迫力に加えヌンチャクの見せ場も完ぺきでした。ところが本番では一発目で野球部のメンバーを本当に殴ってしまい、おかげで『うおー!!ほんとに殴ってる!!』と会場全体がいきなり盛り上がり、その後のパフォーマンスもうまくいき、大歓声を受けつつ終わりました。つぎに弘明君が出てきたわけですが、踊るだけですので手拍子してまあこんな感じかなあ的な、カンフー組は興奮冷めやらずあまり眼中にありませんでした。そして先生方による審査結果で18組中3位となって賞品をいただきみんなでガッツポーズしました。
さて、舞台発表終了後に役員が観客の感想を聞いて回ったところ、『ブルースリーすごかったなー!!』と誰もが喜んでくれてたみたいですが、実はそれはほとんど男子生徒で女子高生はみんな『西城秀樹をやった人良かったー!!』と言ってたらしいです。これを聞いてクラスのみんなは『え?なんで?踊っただけだろ?』とびっくり。そうなんです。当時からイケメンの彼には芸能の才能があったのです。
その後卒業してから弘明君と予備校の廊下でばったり出会い、『おー、ひろあぎ!』『おー、まさど!』(気仙沼地方では名前はよく濁音で呼びます)、と健闘を誓い合った時が二人で会った最後でしたね。思えばその時までは対等だったのです。大学も卒業したある日、テレビで仮面ライダー役で弘明君を見たときは、まさか二枚目役で芸能界に入ってたなんてと度肝を抜かれました。その後の活躍はご存じのとおりです。白い巨塔の財前五郎、必殺仕事人の鍛冶屋の政、NHK大河ドラマ等々。先日は珍しくバラエティに出演してましたが、MCに突っ込まれ『バラエティは慣れてないんだから・・(照笑)』と二枚目役に徹していましたが、高校の放課後におかしなことばっかり言ってた弘明君ならむしろ十分バラエティでも通用しそうですがね。みなさん応援してください。
歯科医師の使命㉙
6月8日(土)は「栗原市歯科医師会 歯の衛生週間行事」として志波姫のエポカにて講演会が開催されました。演題は「体と心の元気はお口から~『食べて、話して、大笑い』ができる口とは~ 」で、講師は東北大学大学院歯学研究科 口腔保健発育学講座 予防歯科学分野教授 小関健由先生でした。当医院は私はじめ病院スタッフみんなで参加しました。講演内容は、最近は歯と全身的なテーマが多い中、今回はズバリ虫歯予防についてです。虫歯予防の3大要素は①細菌 ②砂糖 ③歯質ということになります。これらをコントロールするには①は歯磨き、②は食生活の見直し ③はフッ素の応用ということです。フッ素については2017年に厚生労働省が最大1500ppmまでのフッ化物配合歯磨剤を承認(15歳以上)しましたので、虫歯予防には大きな効果が期待できるということです。また歯周病についてはひたすら汚れを除去することが大事ということでした。
さて最後の質問の時間で話題になったことは、つい最近テレビの健康番組で虫歯予防の先進国スウェーデンで、日本人にはとてもマネできない歯磨きの方法が一般的だということでした。その方法とは歯ブラシに歯磨き剤をつけて歯磨きしますが、そのあとは何と口をすすがない!というものです。「うーむ。自分には無理だなあ…。」と思いましたが、その根拠というのは、歯磨き剤の多くにはフッ素が添加されていますが、これを歯に作用させて定着させるには一定時間口の中にとどめておくことが必要なのです。つまりたっぷり歯磨き剤をつけて歯磨きした後に、すすがない方がフッ素が歯に取り込まれて虫歯予防効果を高めるということになります。
このことについてある質問者から、「これまで歯磨きは少量で良いと指導してきたが、これからどう指導してよいかわからない。」とか、他の質問者からは「フッ素はいいが、他の成分も飲むことになるが大丈夫か?」という話になりました。これについて小関先生は、「他の成分はほとんど無害であり、それぞれに異なる使用目的があるわけなので何もつけずに歯磨きし、フッ素洗口剤でうがいしたあとすすがないことが最も効果的。」との回答をいただきました。私もそれが最善の方法だと思いましたので納得して終わることができました。
それにしてもスウェーデンでは歯磨きしたあとすすがないとは…。イギリスでは食器を洗剤で洗ってもすすがないでそのまま使うとも聞きます。なんでもきちんとしたい日本人の国民性には合いませんね。なんといってもウォシュレットを考え出すような国民ですしね。ウォシュレットといえば、映画「テルマエ・ロマエ」でローマ帝国?から来た阿部ちゃんが、初めてそれを使用した時の恍惚の表情を思い出していつも笑ってしまいます。口もとことんきれいにし、フッ素で仕上げましょう。