院長ブログ
夜の銀狸
初雪があったと思ったら今度はいきなり大雪になりました。でも雪は苦手ですがその風情は好きです。
一昨日の夜は積雪の中、用事があって車で出かけました。駐車場に止めて車から降りた時、誰かの視線を感じると思ったら、田んぼの土手から狸が顔を出してこっちを見ていました。「おまえ。この大雪で夕めし食べれたのか?」と呼びかけたら狸の割に超速で逃げられ、雪の積もった路上でいったん止まりこっちを一瞥しては(写真1)どこかへ…。最近襲来している渡り鳥は雪の上から餌をついばみますし、クマは冬眠しているから関係ないですけど、狸や狐はどう越冬するのでしょうね。
それと最近見た着物の雑誌の表紙に、着物姿の宮沢りえさんが載ってました(写真2)。柄は雪の文様の刺繍です。染めと刺繍では圧倒的な手間の差があり、高度な技術を要する刺繍は激レア、ハイコストらしいです。柄に四季や花鳥風月などをあしらう着物は和の風情そのもので、いくら冷たい雪の模様でもその芸術性や希少性に驚かされ目を見張ります。
狐の嫁入りとは、お天気なのに雨が降ることを言うらしいですが、天気がいいのに雪が降る場合は狸の嫁入りと言う地方が有るらしいです。先週までは暖かかったのにこんなに雪が降るのはあの狸の身内が嫁いだのでしょうか。人間を騙すのが得意な狐と狸なら、刺繍どころか金襴緞子の着物と見せかけて嫁入り行列するのでしょうね。
心頭滅却すれば雪もまた熱し
車のタイヤ交換をしました(写真)。毎年12月の第1週には交換してますが、最近温かかったので今日になりました。今日は瀬峰も仙台も初雪が見られましたが、暖冬だった昨年よりもさらに22日も遅かったそうです。
私は冬は苦手ですが、酷寒の経験値は高いです。盛岡の学生時代は下宿でしたが、お風呂は銭湯でした。真冬は氷点下10℃以下は普通で、銭湯の帰り耳の後ろでバリバリ音がすると思ったら洗った髪が凍っているのは毎日でした。氷点下15℃の朝は部屋のストーブの上に置いてあるヤカンの水が凍ってました。そりゃあ部屋の中だって氷点下ですからねえ。日本の気象史上最低気温を記録した地域と最高気温を記録した地域のどちらに移住したいかと聞かれたら、即時に暑い方と答えます。大学時代、スキーやスケートは得意スポーツでしたが寒さが好きなのではではなく、アフタースキーの温泉や鍋、焼き鳥にビールが目当ての苦しい鍛錬だったような気がします。それにしても最近は冬でも温かく、やはり地球温暖化が進んでいるのでしょうか。トランプさんが離脱したパリ協定には今度のバイデンさんがさっさと戻りそうですが、誰もが真剣に考えないといけないでしょうね。
車にしたってハイブリッド技術で日本にかなわない欧米の国々は、一気に電気自動車開発にシフトし2030年代にはガソリン車もハイブリッド車も生産しない方針のようです。日本もハイブリッド車は残すにしてもガソリン車は同時期には生産しないようです。
北極の氷が溶け過ぎて、ホッキョクグマが行き場を失って絶滅するかもしれないというニュースを見た時、温暖化の悪影響を考えれば暖冬は困るし、冬は冬らしく寒くないとなあ…苦手だけど、と感じますね。
貧しさに負けた。いいえ絃が切れた。
歯科医師の使命㊴
11月1日(日)は日本補綴歯科学会 東北・北海道支部学術大会が盛岡の岩手医大で開催されました。岩手医大は私の母校なのでいつもならば昔懐かしい駅から街を冷たい風に吹かれながらも楽しく開催会場に向かったものです、しかし今回はリモートなので何ら盛岡らしさを感じることなくPCを開いたのでした。今回も発表と講演はweb開催です。講演は「生涯学習公開セミナー」と「専門医研修会」を視聴しました。「生涯学習公開セミナー」の方の講師は岩手医大補綴・インプラント講座の小林琢也教授です。小林先生は、私が学生の頃にインストラクターで講座に残ってからも研究を手伝わせていただいた大先輩の息子さんです。そのお父様とは学外でもよくお会いし、スキー場で何度も一緒になりました。その時は琢也先生はまだ小学生でしたが、今じゃ立派なおじさん(すみません)ではなく教授になられて眩しい限りです。「専門医…」の講師は奥羽大学歯科補綴学講座の山森徹雄教授です。山森先生は岩手医大出身で私の1期後輩にあたります。部活とかは違いますので学生の頃はコンタクトが無く、卒業後私の隣の講座に入られたので良く意識するようになりました。おとなしくてまじめなイメージしかなかったのですが、学会でお会いするたびに向こうから笑顔で挨拶してくれ大変恐縮しています。盛岡の街は見れなくても盛岡時代のつながりが今ではweb上で触れることができるとは、終わってみれば久々盛岡の暖かい風に吹かれたような気がします。
次の補綴学会は11月15日に西関東で開催される支部会です。もちろんリモートですけどね。
歯科医師の使命㊳
昨日は往診に行ってきました。往診は自分の車(写真1)でスタッフを伴い往診用の診療機器、器具を積んで主に昼休み時間に出かけます。
今回の患者さんは、要介護で外出できませんが以前当医院に口腔ケアで長く通われてました。その後介護状態になり通院が途絶えてしまったので口腔内が心配でした。しかし春から往診に行ける様になり、寝たきりとは言え、お顔を拝見できお話もできますのでほっとしているところです。前にも書きましたが、かかりつけ歯科医が通院できなくなった患者さんのお宅(施設)にうかがうことで、重症化や介護度の上昇を防ぐことが可能です。
私がこの地で開業して今月で33年が経過しました。当時からのカルテは全て保管しており(写真2)、かかったことのある患者様なら過去の治療内容は全て照会できます。当時赤ちゃんだった患者様も今じゃ同じ赤ちゃんを持つお父さん、お母さんになってますし4世代にわたって診せていただいてるご家族も珍しくはありません。もちろん開業時から現在までずっと診ている患者様はたくさんいらっしゃいます。そう言う患者様が高齢となったりなんらかの事情で在宅となった時、長年口腔内を診ているかかりつけ歯科医がそこまで診に行けることはやはり理想ではないかと思います。
歯科の往診はすでに一般的となっていますので、在宅となったらご相談ください。