院長ブログ

2021-01-22 12:00:00

野球好きの言いたい放題

 いくらコロナと言っても野球の楽しみはやめるわけにはいきません。
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 昨年のプロ野球ドラフト会議で楽天は4球団競合した早稲田の早川投手を指名できました。ドラフトといえば指名したはいいけど、入団拒否されたり浪人されたりする話が後を立ちません。しかしこの早川選手は全くその心配が無いどころかもったいないくらい楽天に適応してます。彼は千葉出身なので千葉ロッテに行きたかったのかなと思いましたが、楽天入団の意欲満々で、石井新監督が千葉出身だとか早稲田と楽天のユニフォームが似てることか言ってました。そして自分自身が東日本大震災の被災者だったことから東北のために頑張りたいと言ってましたがまるで地元出身みたいです。テレビのインタビューでその人間性を垣間見たのは、「どれだけ人のために頑張れるかということが大事です。」と言ってたことです。
「おー。できた人間じゃのおー。」と感心。ピッチャーというのは元楽天監督の故野村さんの言葉を思い出すまででなく、とかく自分中心でプライドが高い人種が多いと言います。ですから早川投手は逆にそんな優しくて大丈夫かいなと心配です。しかしドラフト下位の選手がよく言う「頑張りたい。」ではなく自分の実力を自覚した自信を基に「早く力になりたい。」と語っているのを聞くと風格すら感じます。
 それと絶対的なエースというのは何か特別な力を持っていると思います。それも見えない何か---。たとえば西武のエースだった松坂大輔投手はそうです。松坂投手が横浜高校時代、夏の甲子園準々決勝で17回を投げ、準決勝では本人も含め誰もが投げないだろうと思っていたはずでした。しかし2番手以下の投手が打ち込まれ2点ビハインドで迎えた最終回。テレビで見てましたが、「こりゃ終わったわ。」と敗色濃厚な状況ですから控えの投手をみんな投げさせそうなものなのに、渡邊監督は松坂投手を投入。すると最終回の裏、横浜は息を吹き返し逆転勝ちしました。そして決勝はご存じノーヒッターで優勝。それはエースが投げれば見えない力が試合を変えてくれるという典型でした。
 昨年秋の東京六大学は最後の早慶戦で勝ち越した方が優勝でした。この試合もテレビで観戦しましたが早稲田のエース早川投手と慶應のエース木澤投手は前日の試合で投げてましたから2人ともベンチスタートでした。後半1点リードした慶應は木澤投手を投入。リードされた場面なのに早稲田も最終盤に早川投手が登板。最終回、木澤投手が降板した直後逆転2ランが飛び出し早川投手が勝ち投手で早稲田優勝。早稲田の小宮山監督(元ロッテ投手)もプロの時も含めこれまでのどんな勝利より嬉しかった、と話してるように勝利を呼ぶエースの宿命を持った投手なのでしょう。こういうシーンは松坂投手の姿に重なるような気がします。
 もしかしてヤンキースがトレードで金を使い過ぎたため、契約がままらなくなった田中将大投手も戻って来れば、楽天はとてつもないチームになりそうな気がします。