院長ブログ

2022-04-15 16:16:00

断水もありました。

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 3月に宮城、福島を中心とする大きな地震に見舞われてから、1か月近くが過ぎました。地震直後は断水で2日間休診しましたが、歯科医院は水がないと運営ができません。歯を削るのにもクリーニングするにも水が必要です。そもそも水でうがいしなければなりません。思えば東日本大震災の時は断水のため3週間休診しました。ですからその時の経験を活かしペットボトルは20本以上備蓄していました。写真は今回使用したペットボトルですが、賞味期限が切れているのはその震災直後に準備したものだからです。今回またまた断水になったとたん、水のありがたみを実感しました。例えば食事をした後の食器洗いには大量の水が必要です。食器洗うには洗剤のタライに水、それを洗うタライの水、そしてゆすぐタライの水が必要です。1回の食事でペットボトルは2~3本消費しました。日常生活でこんなに水を使っていたとは・・・。何年か前、栗駒山に車でドライブしたときに山道で新鮮でおいしい水がガンガン湧き出ていて、手ですくって飲んだことがありましたが、あれはとっても贅沢なことだったんですね。
 もともと日本人はその潔癖性というか、川や海に囲まれているため水をふんだんに使う生活様式が昔からできているのかもしれません。以前聞いた話で、イギリスでは食器を洗剤で洗った後すすがずそのままカゴにおき、場合によっては洗剤がまだついている状態でまた使うらしいです。もちろん食べても安全な洗剤らしいですが、日本人だと泡が消えるまですすがないと気持ち悪くて到底無理ですね。
 また、北欧では虫歯が少ないことは有名ですが、日本のある歯科大学の教授がかつて北欧に研修に行ったときその根拠の一つを見つけました。虫歯の発生を予防するフッ素は、歯に塗布しますがそのあと30分程度は飲食しないことが必須です。現在の練り歯磨きにはほとんどフッ素が入っていますが、北欧ではその効果を考えてフッ素入り練り歯磨きで磨いた後は口をゆすがないそうです。これで膝を叩いたくだんの教授は、意気揚々と日本にこの手法を持ちかえり多くの人に紹介しました。しかし結果は口をゆすがないのは感覚的に拒否する人が多く、なかなか普及しなかったそうです。(歯医者の私でも、えーっ⁉ちょっと無理でしょ。ですがね。)
 やっぱり日本人なら嫌なことは水に流さないとねえ。