院長ブログ

2019-09-13 21:27:00

名月三景

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 今夜の月は中秋の名月でした。陰暦では7、8、9月が秋でその真ん中の8月15日に見る月が一番美しいということらしいです。陽暦では9月の半ばころとなり今年は今日でした。ただ満月というわけではないみたいです。1枚目の写真は今日の診療後、病院付近で撮影した月です。朝の天気予報通り雲がかかっていたのと、スマホの写真のためちょっとしょぼいですね。しかし肉眼で見ると涼感あふれる透き通った明るさが初秋を実感させます。蒸し暑さがなくなって名月が出てきますから月のイメージはやはり秋ですね。また昔祖母がお月見だと言って今の時期にススキに団子を添えて、みんなで月を眺めたことを覚えていますしね。
 2枚目の写真はくりこま高原駅そばにあるエポカ21の建物の四角い隙間から見えた名月です。『こんな風に月が見えるのか!』と驚嘆しつつ、葛飾北斎の『富嶽三十六景』(太宰治の小説ではありません)に描かれている絵には、必ずどこかに富士山が描かれていたのを思い出しました。
 月といえばいつも思い浮かべるのが映画『ティファニーで朝食を』のテーマ曲『ムーンリバー』です。高校のころは最も好きな映画音楽でした。その頃はてっきり月にある川をイメージしたものだと思い込み、『なんて幻想的なんだ!』と感動してましたが、実は作詞者の生家のそばにある川のことだそうです。その後アンディウィリアムスがヒットさせてくれましたが、オリジナルサウンドトラックのコーラスはこの年になっても最も好きな混声コーラスです。
 本当に川でもありそうな月はいつでも抒情的、哀愁的、おとぎ話的ですね。それこそ太宰治の『富嶽百景』には「富士には月見草がよく似合う。」という有名なくだりがありますが、さしずめ「ウサギが餅つく月にはススキがよく似合う。」…でしょうね。(写真3枚目)