院長ブログ

2018-11-05 17:51:00

帰去来Ⅴ

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 さて気仙沼に着きました。実家のあった場所は大島汽船の発着所近くなので来るたびに震災復興の様子が見て取れます。問題にはなっていますが防潮堤の形も出来、周辺はまだまだ多くは更地のままですが、最終的な大型建物の建築が始まっていたり、伝統的なお店が復活しており、少しずつ落ち着いてきてるような印象です。
   実家に顔を出した後、唐桑半島の御崎に行きました。気仙沼の海の観光スポットは大きく分けると  ①お伊勢浜、岩井崎と大谷海岸  ②大島、小田の浜  ③唐桑半島、のエリアに分かれると思います。ここで唐桑だけは外洋に面してるせいかビーチは無く、昔から波は荒いイメージですね。 今回の唐桑の御崎に行くのは実は震災の年以来です。震災の年の初詣では御崎神社でした。その時一緒に行った家族にも話しましたが、唐桑の海はもともと荒れてるにしてもその日の海は全体に落ち着きがなく、普段だったら荒れてても海の色は青いのに白くくすんでました。しかも水面は高く、海の「嵩(かさ)」があるって言うか、溢れそうだって言うか。なんか様子ががいつもと違うなあと強く感じました。そして直後の3月の大津波のことを思うと、自分はこんなことは絶対信じないのですが、あの時の妙な海の荒れ方はこれから自ら引き起こす大災害の予告だったのかなと---。
  この日は先日韓国版トレッキングコース「オルレ」に韓国の認定機関に認定されたばかりとあって、印のついた遊歩道に沿って歩きました。写真は毎回眺める陰沼(めぬま)と陽沼(おぬま)、ハワイ方向の外洋といわれのある児置島です。震災直後はトラウマで海に近づくこともなかったのですが、羹に懲りて膾を吹く時期も過ぎ、随分と久しぶりのような気がしますが、さすがに昔と変わらぬ何もなかったような海模様には複雑な気持ちでした。