院長ブログ

2018-07-29 14:34:00

歯科医師の使命㉑

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少し前になりますが、7月7日の土曜日は栗原市歯科医師会が主催する「歯と口の健康週間講演会」が志波姫にありますエポカ21で午後2時より開催されました。今回は東北大学大学院歯学研究科 口腔病態外科学講座 口腔病理学分野の熊本裕行教授をお招きして、『口腔粘膜の疾病』と題してお話をいただきました。
 我々が携わっている歯科と言えばとかく「むし歯」や「歯周病」主体に考えられがちですが、実は唇の内側から喉の手前までの粘膜や軟組織も歯科として受け持つ範囲です。ただ粘膜の疾患は歯や歯肉と違い即座に診断できない場合が多く、通常の開業医では判断つきかねる場合は病院歯科に紹介することもありますが、最初の判断は歯科で行いますのでお口の中で気になる異変があると思われたら歯科医院の受診をお勧めいたします。今回は様々な粘膜の疾病をスライドを示しがら一つ一つお話ししていただき、今後の臨床にしっかりと役立つ講演内容でした。
 さて、この講演会の後すぐに新幹線に乗り宮城県歯科医師会館へと向かいました。この日の次なる仕事は、わが母校である岩手医科大学歯学部の宮城県同窓会が主催する勉強会に出席することです。講師は岩手医科大学名誉教授、一般財団法人日本保健協会監事の石橋寛二先生で、演題は『人は口とともに老いる』でした。
 私が岩手医科大学の大学病院に勤務していた時の所属講座は歯科補綴学第一講座で、主任教授はご存じのように田中久敏先生でしたが、お隣の歯科補綴学第二講座の主任教授は石橋寛二先生でした。どちらかと言えばライバル講座でありながら時に石橋先生は私に声をかけていただき、今回も「加藤先生変わってないね。」とおっしゃっていただきました。
 さてその講演内容は、驚異的に進行している高齢化社会において要介護状態に陥る前のフレイル期を予防しなければなりません。それは食の維持に貢献する歯科医学界の責務といえます。その戦略についてお話しいただきました。
 この日はとてもあわただしい一日でしたが、ねじを巻き直しテンションを上げるには最高の日となりました。